ポルシェ981ボクスターS
今回は981ボクスターSでエンジン不調にお困りのお客様へ、Jスクエアならではの段階的な修理をご提案させていただきました。ディーラーさんでは不具合に対して、確実性を重視し全パーツ一括交換で対応される場合が多く、費用も高額になってしまいます。(最低でも50~60万円程度)
そこで今回、Jスクエアでは比較的安価な点火系の部品から順次対応し、コストを抑えつつ進めていくことにしました。
以前よりJスクエアをご利用いただいている、目黒区在住のG様から「981ボクスターSのエンジンの調子が悪い」とご相談をいただきました。
お話をうかがうと、「PMS(ポルシェ・スタビリティ・マネージメントシステム)警告灯が点灯して、エンジンがボソボソと失火している。エンジンチェックランプも点灯し、たまにエンジンに振動が出る」とのこと。
このような症状ですと、レッカーサービスの利用が推奨される状況でしたが、走行可能な範囲ということで、今回はお持ち込みいただきました。
診断結果:複数気筒でのミスファイア
ポルシェ純正テスターで診断したところ、2、5、6番気筒でミスファイアが検出されました。
診断時にはエンジン失火の症状は確認できませんでしたが、断続的に発生する不具合と判断されます。
このような症状では、以下のパーツのどこかに原因があると考えられます。
- イグニッションコイル
- スパークプラグ
- 高圧ポンプ
- フューエルポンプ
特にポンプ類の交換・修理となると費用も高額になりやすい箇所です。
段階的なアプローチで修理費用を抑える
ディーラーさんでは、確実性を重視して考えられる原因パーツを一括交換される方針が一般的で、50~60万円程度のお見積りになるケースが多いです。
そこで今回はG様のご要望もあり、費用の安いものから順番に試していく、段階的なアプローチを取ることにしました。
まずは最も交換費用の安いイグニッションコイルとスパークプラグの交換から始めます。
点火系パーツは純正品を推奨
イグニッションコイルやスパークプラグなどの点火系パーツは、純正以外だと動作が安定しないことがあるため、基本的には純正パーツをお客様におすすめしております。


今回もどちらも純正パーツを注文し、6気筒分すべてを交換したうえで経過観察をすることにしました。
点検中に発見された別の不具合
整備のためにリフトアップして足回りを点検したところ、右後ろドライブシャフトブーツの切れを発見。
G様にご相談してご了承をいただきましのたで、一緒に交換することになりました。

こちらはOEMパーツを使用することで、純正品と比較して約30%費用を抑えることができました。
G様のお車は社外スプリングで車高を下げるカスタムをされており、パーツへの負荷が通常より大きくなっていたことが切れの原因と考えられます。
作業完了・経過観察へ
診断時にはエンジンの失火症状が確認できなかったため、今回おこなった「イグニッションコイルとスパークプラグの交換」で症状が改善されるかを経過観察していただくことをG様にご説明させていただきました。
もし今後も同様の症状が発生する場合は、高圧ポンプやフューエルポンプに原因がある可能性があります。
その際は再度診断を行い、適切な修理をご提案させていただきます。
経過観察の結果、何か気になる点がございましたら、いつでもお気軽にJスクエアまでご相談ください。