ポルシェ911 カレラ タイプ930
ご相談内容
ポルシェ911 カレラ タイプ930のオーナー様から、「エンジン音が大きくなったように感じる」とご相談をいただきました。
実際にお車を拝見したところ、下記のような症状がみられました。
・エンジン音の大きさ
・プラグコード、ファンベルトなどの劣化
・ヒーターから風が出ない
・マフラーの錆
これらをオーナー様へお伝えし、上記内容を修理することになりました。
タペット調整
エンジン音が大きくなっている時は、バルブクリアランスが規定値より狭くなっている可能性があります。その場合はエンジンが悪くなってしまうこともあるので、早めにタペット調整することをおすすめします。
タペットカバーを外します。
タペットカバーを外してクランクプーリーで1番トップに出し、1番のインテーク側、エキゾースト側のタペット調整をします。
1-6-2-4-3-5 の順番で行います。
オイル漏れ
エキゾースト側のタペットカバーからオイル漏れがあったため、新品部品と交換しました。
▲ポルシェ整備歴20年の整備士:井口
再使用のインテーク側のタペットカバーパッキンには液体ガスケットを塗布します。
プラグ・ファンベルトの交換
プラグを新品に交換します。
プラグコードは劣化しているため、新品に交換します。(写真下が新品)
ファンベルトを交換します。(写真は調整しているところ)
ヒーターモーターの交換
ヒーターの風が出ない原因は、ヒーターモーター作動不良でした。こちらも交換します。
フロントトランクにあるフレッシュエアブロアモーターの風量が弱いので、こちらも点検をします。
▲フレッシュエア
こちらは、エアコンシステムが装着されていないお車についている機構です。
フレッシュエアの役割は、新鮮な空気を外から取り入れる役目(サーキュレータのようなもの)があります。
風が弱かった原因は、ブロアモーターのステータコイルの不具合でした。
こちらの写真はABSモーターのコイルですが、これに似たようなコイルが入っています。
マフラー交換
錆びついたマフラーも交換していきます。
サビの影響で、ガスケットを外すのがなかなか大変でした。
▲新品装着後
全工程終了
以上で全ての修理作業が完了いたしました。マフラー部分など見た目もかなり綺麗になりました。
エンジオン音が大きくなったように感じる、マフラーの錆、空冷のポルシェはオイル漏れなどもよくあるケースです。
上記の症状でお困りのオーナー様はお気軽にお問い合わせください。