ポルシェを手放すとき、オーナーの胸の内にはどんな想いがあるのでしょうか。
今回の動画では、販売から数年お付き合いのあったボクスターのオーナー様とのお別れのエピソードをお届けします。
家庭の事情で愛車を手放すことになったご夫婦の姿、そして、それを見送る立場として感じたこと。
また後半では、旅先でのトラブル対応や鍵の閉じ込み事例など、実際に起きた「ポルシェならでは」のリアルなエピソードもご紹介しています。
こちらの記事では「動画より文章で読みたい」という方に向けて、店長のインタビュー内容を書き下ろしました。
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ボクスターとのお別れ
つい先日引き上げてきたこちらのボクスター。
4〜5年前に販売して、そこから整備や車検でお世話になっていました。
そして今回、家庭の事情で車を一台にしなくちゃいけなくなったんです。
緊急時などに3人4人と乗せなくちゃいけないとなったとき、2シーターのボクスターだとちょっと不便なので
余儀なく手放し、4人乗りを一台手元に残すということになり、買取の相談を受けました。
今までは「こんにちは」とメンテナンスとか色々と車の話をしてたのが、いざ売却となると
お別れの挨拶じゃないですけど、いろんな思い出があるものを譲り受けるという気持ちになりました。
旦那さんは結構腹を括ってて「持ってってください」という感じだったんですけど
エンジンかけて、アクセル踏んで、お客様の車庫出る時に
「あ〜……」
と、奥様のお別れを惜しむような声が聞こえてきたんです。
憧れて手に入れた車を手放す瞬間ですから、皆さんそういう気持ちがあるのかなと毎回感じてます。
元々、購入しようとしていた時期よりだいぶ早く前倒して購入したという経緯があります。
それくらい奥さんも気に入っていた車だったんです。
車を引き上げるときに、「4年前、こんなことありましたよね」とお話すると
やっぱりすごい覚えていらっしゃって。
やはりみなさん思い入れがありますね。
ポルシェを見にいらっしゃるとき、ワクワクといろんな不安と、いろんな気持ちが混載した中で決めた一台なので。
オーナー様にとってはそこでお別れになりますが、自分としてはそのポルシェとの付き合いがそこで終わるわけではないんです。
お客様からいただいた車を今度は別の方に乗っていただく。
そして、またそのままメンテナンスなどでずっと見ていくことになります。
実際に結構多いです。ポルシェの販売を始めてから14年も経つと、何人かオーナーさんが変わったけど、ずっと同じお車を見ているというケースが。
ポルシェだと廃車にならずに10年20年と、新車から生き続けていくので、1年点検や車検、オイル交換のときに毎回ポルシェに「久しぶり!」と会うんです。(遠方の方だとなかなかお会いするのは難しいですが)
ちなみに、買う前の商談のときには、前のオーナー様はこういう方が乗ってらっしゃいました、ということと
メンテナンスは自分が見てきているのでということもお伝えすると結構安心してくださいます。
とはいえ、年式とか距離とか、古い車であったりすると、ずっと見てきたとはいえ、古い車なので壊れたり、不具合が起きてしまうことは、車なのであることはあります。
例えばオーナーさんが変わると、乗り方も変わることがあるので、そこで、車がびっくりしてしまったりするんです。
これはあるあるです。
なので、いきなりブンブン飛ばすよりは、普通に慣らしで走ってあげてください。というお話もよくします。
旅先でのトラブル対応
車で旅行、仕事、通勤中に、トラブルで車が動かななくなることってあるんですよね。
その時、普通に対応すると、保険でレッカーを呼ぶ、JAFを呼ぶとなるのですが
例えば、旅行の1日目でそうなってしまったら2日目、3日目の予定が白紙になってしまいますよね。
なのでレッカー以外の方法でどうにかしたいとみなさん考えます。
例えば、実際にあったのが長野県にご親友とドライブに行って、パーキングで停まってお茶飲んで、さて車に乗ろうとしたときに鍵がないことに気づいた。ショックですよね。
「どこに落としたか?」って思い返したときに、旅行バッグに鍵を入れてフロントのトランクを閉めてしまったことを思い出したそうで……
実際、「すみません、トランクに鍵入れたまま閉めちゃいました。車のドアが開かないです」
ってご連絡をいただいたんです。
普通だったらレッカー呼んで、乗っけてもらって引き上げるしかない、で終わってしまうと思うのですが、実は違うお客様でトランクを開けたことがあったんです。
その方法をお伝えさせていただいて、無事旅行を続けることができたケースでした。
その他の対応としては、近くに対応できる工場を探すというのもあります。
保険会社に相談してみると「じゃあこの工場に入れてみてください」と教えてくれることもありますし
ディーラーさんがあれば、そこを頼っていただくこともできます。
Jスクエアでなくても、旅を継続するためであれば周辺の工場とか、技術者を探すのは良い手だと思います。
僕が現地に電話しまくって、「できる」という整備工場さんを見つけてそこに入れてもらったこともあるんです。
なので、まずはダメ元でも僕に相談していただけたら嬉しいなと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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